心理学から分かるゴミ屋敷の原因「ためこみ症」のセルフチェックと対策法

物を大量に集める▽整理整頓ができない▽捨てられないなどの悩みがあれば、それは「ためこみ症」という病気かもしれません。

まずはセルフチェックして現状をよく把握しましょう。

そしてこの記事では対策法も解説します!

ゴミ屋敷は決して「性格のせい」ではありません。きちんと病気と認識し、対策する必要があるのです。

「ためこみ症」のセルフチェック

あまり難しく考えずに、パッと思いついた項目にチェックしてみてください。

上のチェックリストで2～3個、該当するようであればためこみ症である可能性がありますので、早期の対策が必要です。

ためこみ症はどんな病気?

ためこみ症は、
①物を大量に集める
②その所有物の整理整頓ができない
③所有物への執着が強くて捨てられない
という病状です。

ためこみ症は通常10代で現れ、20代半ばまでに個人の日常生活能力を脅かし始め、30代半ばまでに重大な障害を引き起こすと言われています。

これは精神病態医学の分野のことで、ためこみ症の経過は慢性かつ持続的で、自然に治ることはほとんどなく、一人暮らしやパートナーなしで生活すると悪化する傾向があります。

ためこみ症は人生の早い段階で発症し、重度の社会機能障害や生活習慣障害を引き起こすため、診断をして治療を行うことは非常に重要です。

しかし、患者さんやその家族、場合によっては医療専門家でもためこみ症は精神疾患であり、医療との関連性があるということはほとんど知られていないのが現状です。

病院や行政に相談しても「性格のせいではないか」などと言われたという方が少なくありません。

「ゴミ屋敷」は心療内科の分野で治療すると良い場合があると言われています。

ためこみ症は何をため込む?

何をためこむかは人によって異なります。

例として、本、新聞、衣類、靴、領収書、文房具、空き箱、缶、テープ、場合によっては電子機器、家具、動物などが含まれます。

そのため、集めた物に有用性や美的価値、強い愛着を感じるため、処分が難しくなり、その人の生活空間が侵食されてしまいます。

ためこみ症の鑑別疾患

認知症や統合失調症などもものをためることがありますが、こうした病気の影響を除いても症状があると、ためこみ症と診断されます。

1・脳神経疾患

脳の損傷・脳血管障害・脳梗塞などが背景にあって、いわゆる高次脳機能障害の一つとしてため込んでいることはあり得ます。

2・発達障害

いわゆる自閉症スペクトラムASDのこだわりが背景にある場合、ADHDの方の不注意・集中が続けられないということが背景の場合もあり得ます。

3・強迫性障害

強迫症状、こだわりや確認から捨てられないということがあります。

ためこみ症の治療

ためこみ症の治療に関していわゆる標準治療というのは今のところないというのが見解です。

候補になる治療としてはいくつかあって、薬物療法、精神療法、あとは環境調整というものが候補になります。

環境調整

環境調整とは、困難や困りごと、心配事、生きづらさなどを抱えている方が、それらを起きにくいように環境を調整することです。

心理学の応用行動分析学でよく用いられる考え方で、医療や福祉の分野でもQOL（生活の質）を上げるために行われています。

まずはご家族であったり、第三者がまずいったん、たまったものを片付けるというところから始めます。

散らかっているものを整理整頓するというのは、なかなかご自身だけでは難しいので、第三者がそこを環境調整するということです。

ただ、これは一回良くなりますが、また同じことが繰り返されてることもありますので、もちろん他の対策も並行して行っていくことが求められます。

捨てること・捨てられることへ強い心理的反応は当然出ることがありますので、そこは注意しながらいろいろご相談しながらやっていく必要があります。

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お部屋やお家がゴミ屋敷の場合、御自分を責めずに「ためこみ症」を疑ってみましょう。

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心理学の応用行動から、第三者に片付けを依頼することはとても有用なことです。

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